おたからパン
新しい本ができました。
「おたからパン」真珠まりこ作・絵/ひさかたチャイルド
文中に出てくる歌♪ そとはぱりぱり なかはふわふわ かめばかむほど あまくておいしい
おたからパン♪ 私はこんなふうに歌っています > おたからパンの歌♪
読んでくださった方から
「おたからパンにも『もったいない』がありますね。これはとても日本的でいいお話だと思います」と、ありがたいご感想をいただきました。
「おたからパンの親方は、泥棒を泥棒として見ず、人として敬う気持ちを持ち、自分の店で働かせた。自分のものを分け与え、泥棒が本来あるべき姿に戻るように手助けした。
泥棒はおたからパンが作れるようになり、食べた人たちが笑顔になるのを見て、宝は人から取るものではなく、自分の中にあると気づくことができた。
そして、今度は自分もそれを人に分け与えることで、幸せになる人が増えてひろがり、つながっていく。
「おたからパン」、自分でもいいお話だと思っていましたが、
深く読み解いてくださり、私自身も、なぜいい話と思っていたのか、納得することができました。
「もったいない」は、一言で言うと、他者を敬う心です。
「勿体ない」の「勿体」は、あるべき姿という意味で、そうじゃないから、もったいない。
あるべき姿というのは、敬う心をもつことだそうです。
そして、日本を表す「和」、人と人が繋がって作る「和」には、
単に皆で同じことをして仲良しするのではなく、
違うものが出会って、違いがあっても共にいることを楽しむという意味があります。違いを楽しみ、和を作るためには、もったいないの心、敬う気持ちが必要。
親方は、泥棒にも敬う心をもち、施しをするのではなく自分のものを分け与え、和を作り、幸せが増えていった。
だから、日本的で、もったいないの心があるお話とのことでした。
感動しました。。。
「おたからパン」も、たくさんの方に読んでいただけたらいいなあと願っております。
おかげさまで、まだ店頭で見ないうちに重版出来となり、もしかしたら今品切れのところがあるかもしれませんが、間もなく補充される予定です。そして、こんなポップを作っていただきました。どうぞよろしくお願いします。
*「おたからパン」は月刊絵本・おはなしチャイルド2015年9月号でしたが、このたび市販の絵本として新たに出版されました*