講談社子どもの本通信「dandan」の最新号が発行されました。
10周年を記念して、もったいないばあさんの特集をしていただいています。
↑最新刊「もったいないばあさんの てんごくとじごくのはなし」の表紙と同じじゃよ。
もったいないばあさん10年のあゆみ
もったいことしてないかい?と言って、いろいろなところを見に行きました。
まほうのくにへ、江戸時代へ、もりへ、山へ、海へ、天国と地獄へ、そして宇宙にも…?
宇宙からの読みきかせ「もったいないばあさん」
ここには書ききれないほどいろいろなことがありました。
このHPのイベントページ、トピックスにはかなりまとまっているように思いますが、
起きたことすべてわかる年表みたいなのができればいいな。
**************
dandanに書ききれなかった、
もったいないばあさんにこめた思いをここにはりつけます。
よかったら読んでみてください。
*
息子が4歳の時に「もったいないから残さないで食べようね」と言うと、
「もったいないってどういう意味?」と聞かれて、うまく答えられなかったことがきっかけで
「もったいないばあさん」が生まれました。「もったいない」を言いかえる他の一言が見当たらず、
「この食べ物がテーブルの上に並ぶまでには、農家の人たちが、雨の日も風の日も田んぼや畑で
野菜やお米を作ってくれて…」と説明しようとしたけれど、4歳の子には長過ぎて、
途中で聞いていないようでした。そこで、読んでなんとなく意味がわかってくれたらと、
絵本を作ることにしました。今は大人も子どもも忙しくて「残してもいいから早くして」
と急かしてしまったり、物が壊れてもまた買えばいいと思うほど安いものがあふれていたり、
子どもたちが「もったいない」の意味がわからない生活をしているのかも…
ということにも気がつきました。私は母や祖母からもったいないと言われて育ち、
もったいないことをすると罪悪感があるけれど、それを子どもにもちゃんと伝えていかないと、わからないのだと。
昔ながらの知恵やものを大切にすること、自然といただく命、
作ってくれた人に感謝して残さないようにいただくことなど、これからも、
もったいないばあさんから大事なことを、わかりやすく伝えていきたいと思います。
最初の本の誕生から10年。「もったいないことしてないかい?」と言って
いろいろな所を見に行くもったいないばあさんは、今度は天国と地獄にやって来ました。
天国にも地獄にも、同じ大きなお鍋と長いスプーンがあります。違うのは、食べ方です。
自分さえ良ければと思わず分け合えば、仲良く笑顔になって、もったいないこともありません。
小さい子でも、絵本を読んで心で思うようになんとなくわかってくれたらいいなと思います。
これからも、もったいないばあさんをどうぞよろしくお願いいたします。